2018年07月06日

【249】カーフレイズ(かかと落とし)は、健康法の優等生

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 簡単でお金がかからない、しかも効果が高い。この理想的な健康法の三条件を満たしている1つがカーフレイズ、日本では「かかと落とし」とか「つま先立ち」などと呼ばれているエクササイズです。

 なにしろ、直立して両足を肩幅よりやや狭めに開き、そのままかかとを上げ下げするだけ。もちろん、経費はゼロ。そのわりには確実な健康効果が得られると、医学的にもお墨付きなのです。

 たとえば、埼玉医科大学国際医療センターでは、カーフレイズを心臓リハビリテーションの一環としても積極的に活用し、大きな成果を上げています。

 心臓リハビリテーションとは、安全な運動療法を柱に、生活習慣の改善なども含む総合プログラム。治療のみならず、患者の生活や行動の自立、症状の再発防止などを目的としたものです。

 同医療センターの牧田茂教授によれば、カーフレイズは、心機能の改善や体力の向上に次のような効果があると言います。

・足を中心に筋肉の衰えを防ぐ。
・第2の心臓といわれるふくらはぎのポンピング作用(血液を上方に押し上げる機能)を良くすることで、心臓の負担を軽減する。
・心不全は持続的な炎症を伴うため、体に害を及ぼすサイトカイン(生理活性物質)を多量に放出するが、運動によってその量が抑制されることが明らかになっている。

 また、カーフレイズは注目の骨ホルモンの分泌を高めるのにも有効とされています。

 骨ホルモンとは、骨の骨芽細胞が新しい骨を作るときに分泌されるホルモン。最近の研究では全身の臓器の働きに関与し、認知症や心臓・血管疾患、肝機能や腎機能、糖尿病、肌の老化などの改善・予防に効果があると考えられています。

 仕事や家事の合間でも、通勤電車の中でも、思いついたときにかかとを上げて落とす動作をくり返すだけ。1回に15〜20回くり返すだけでも、効果は十分と言いますから、ものぐさの方にもうってつけの健康法といえるでしょう。

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2018年07月13日

【250】良薬は鼻に臭し。健康法「食品部門」の横綱はドクダミで決まり!

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 健康法は体を使う運動と、口から摂取する食品とに大別できます。

 簡単、タダ、有効。この健康法の三条件を満たした運動部門の横綱が、前回ご紹介した「かかと落とし」なら、食品部門の横綱はズバリ「ドクダミ」になるでしょう。

 三代目桂三木助が、よくマクラに使った小咄に、こんなのがあります。

 ケチで有名なケチ兵衛さんが、家の前に薪が1本転がっているのを見つけて、「ラッキー!」。ところが、さすがに手で拾うのもみっともないと思い、家に向けて足で薪をポーンと蹴り上げたのがよくなかった。見当がくるって玄関のガラス戸を直撃。ドシン、ガラガラガッシャン。ガラスは見事に粉々です。

 小さな薪1本拾って、ガラス戸が全壊。差し引き幾らの損と考えたとたん、ケチ兵衛さん、「ううーん」と気を失ってしまいました。

 こりゃ大変だってんで、近所の人がワイワイ駆け寄る。中のひとりが飲ませた薬がいい按配に効いてきて、間もなく「ううーん」とと息を吹き返しました。

 介抱した人が「さすがに高い薬はよく効くね」と感心するのを耳にしたケチ兵衛さん、「高い薬? 飲みましたか? 私が。その高い薬を!」と叫ぶや、再び「ううーん」と失神です。

 そこに、ケチ兵衛さんの息子が登場。事情を聞くなり、「それなら大丈夫」と胸を叩くと、親父の耳元で「お父っつぁ〜ん、今の薬はタダだよぉ〜」。するとケチ兵衛さん、たちまち「ううーん」と息を吹き返しました。

 世の中には世話の焼けるやつがいるものですが、そんなケチ兵衛さんも泣いて喜ぶにちがいないのかドクダミ健康法です。

 なにしろ、ドクダミは、そんじょそこらの野草とはワケが違います。「十薬」という生薬名で厚生労働省の日本薬局方にも掲載されている、れっきとした医薬品。しかも、化学製剤と違って副作用の心配がないという、賢くもありがたい野草なのです。

  しかも、しかも。近くの空き地や野っぱらに行けば、いくらでも群生。いくら取っても、誰からも文句は言われません。

 しかも、しかも、しかも。それが生汁を塗れば傷や皮膚病の外用薬に、お茶にして飲めば便秘やむくみ、血流などの改善に役立つというのですから、そのパワーはまさに「ハンパない!」なのです。

 暑い時期は、ドクダミの真っ盛り。やはり、タダより安いものはありません。ぜひ、採取して、健康に役立ててください。

 参考までに、今回は各種皮膚疾患に有効な外用薬としての活用法を紹介しておきましょう。

 外用の場合は生葉をもんで、出てきた汁をなすりつけるように患部につけます。

  ドクダミの生葉には、デカノイルアセトアルデヒドという精油成分が含まれており、これがブドウ球菌や糸状菌などの細菌に対して強力な殺菌作用を発揮してくれるのです。

 ニキビ、湿疹、かぶれ、靴ずれ、剃刀負け、切り傷・擦り傷、虫さされ、水虫、インキンタムシなどの皮膚疾患に、けっこう効きます。 ちなみに、デカノイルアセトアルデヒドは、例のドクダミの生ぐさい臭いの正体。「良薬は鼻に臭し」なんですね。

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2018年07月20日

【251】熱中症は人も場所も選ばず襲ってくる

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 自分は大丈夫・・・。病気の話題になると、こう言って胸を張る人がいます。ガンも生活習慣病も、すべてが他人事。自分には無縁と言わんばかりです。

 でも、よくよく話を聞いてみると、その理由は「自分の体は自分が一番知っている」「これまでカゼひとつひいたことがない」「脳卒中や糖尿病、ガンの血統ではない」といった、いずれも医学的には何の保証もない、あやふやな理由ばかりです。

 今日は元気いっぱいでも、明日にはぽっくり。そんなケースも身近にゴロゴロあります。

 自分は大丈夫という根拠のない自信こそ、病気の大敵と言わねばなりません。

 現在、猛威を振るっている熱中症でも、まったく同じことが言えます。

 このところ、熱中症による死者が相次いでいるのはご存じの通り。熱中症が死に至るメカニズムは、次のように考えられています。

 身体の中では、基礎代謝や筋肉の収縮などによって常に熱がつくられています(産熱)。運動などで体温が上がると、皮膚表面の血流が盛んになり、汗をかくなどして増えた熱を体外に出してくれます(放熱)。健康な状態では、この産熱と放熱のバランスがとれており、36〜37℃ の体温に保たれています。

 ところが猛暑で体温が著しく上昇すると、この体温調節の機能が追いつかなくなります。その結果、体熱の影響が脳にまで及ぶようになり、意識障害や臓器不全招くという危険な状態に陥るのです。

 30度、35度は当たり前。40度を超す地域も珍しくなくなった今日、私たちはこれまでの“熱中症の常識”が、どんどん覆されていることを知らなくてはなりません。

 日中だけでなく、夜も危険になっています。屋外だけでなく、屋内でも患者数は激増しています。幼児やお年寄りだけでなく、20〜40代の働き盛りにも被害は広がっています。

 もはや、「自分は大丈夫」などとおさまっている場合ではありません。熱中症の毒牙は人も場所も選ぶことなく、襲いかかってくるのです。

 熱中症対策で大切なのは、まず生活上では「食べること」と「寝ること」。とにかく、体力を落とさないようにすることが肝要です。

 体力自慢の若者でも、不眠や疲労がつづけば熱中症の好餌になりかねません。

 各論としては、失われがちな水分や塩分を適宜こまめに補給する。暑いと感じたら、ためらわずにエアコンをかける。運動はもちろん、日中の外出も極力避ける。

  そして、めまいや顔のほてり、筋肉の痙攣、だるさや吐き気など、熱中症の初期症状が身に起きたら、早めに救急車を呼ぶか、受診するようにしましょう。

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