2017年10月06日

【210】牛乳を飲んでいれば骨は大丈夫?

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 骨を丈夫にするには、牛乳が一番! 筆者が子供のころから言われている“定説”ですが、今なお健在のようです。

 やれ、大きく育てと、子供にガブガブ飲ます。やれ骨粗鬆症が心配だからと、年寄りも、これまたガブガブ。

 でも、これって、常識のウソとまでは言いませんが、特にわれわれ日本人には大して当てにはならないようです。

 確かに、牛乳には骨の材料であるカルシウムが多く含まれています。「骨には牛乳」も、このイメージが背景にあるからでしょうが、実は最近はこうした評価もかなり変わってきているのです。

 100gあたりのカルシウム含有量を見てみると、煮干しは牛乳の約20倍、ひじきは同じく約14倍。医者や栄養士に言わせると、「骨の成長を考えるなら、これらの食品をせっせと食べたほうが、よっぽど効率的」ということになるようです。

 さらにもう1つ、牛乳にはわれわれ日本人ならではのウィークポイントもあります。

 というのは、牛乳には乳糖(ラクトース)という糖分が多く含まれていますが、日本人の場合、生後3年くらいから、この乳糖を分解する酵素が不足するようになってくるのです。

 乳糖をまったく分解できない「乳糖不耐症」の人が、日本人の80%に達するという調査報告もあります。

 これは農耕民族である日本人は、酪農民族や遊牧民族のようにタンパク源として牛やヒツジなど動物の乳を飲みつけていないからとも考えられています。

 ともあれ、日本人の伝統的な消化システムに牛乳はあまり適していないというのは、神世の昔から決まっていることかもしれません。

 消化が不十分であれば、カルシウムは十分に吸収されませんし、下痢でもすればほとんどが体外に流れ出てしまうことになります。

 これでは、カルシウム補給が、かえってカルシウム不足を招きかねません。

 誤解のないように断っておきますが、もちろん牛乳に恨みがあるわけでもないし、牛乳が体に悪いというわけでもありません。

 ただ、牛乳を飲んでいればカルシウム補給は大丈夫という固定観念を持っていたとしたら、それはそろそろ改めたほうがいいということです。

  健康を考えるとき、1つの食品に過信や過度な期待をかけるのはよくないようで、かのピタゴラスも言っているよう、何ごとも中庸(片寄らない)が大切なんですね。

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2017年10月13日

【211】肝臓をいたわるお酒の飲み方

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 肝臓は沈黙の臓器。聞いたことがある人も多いと思います。

 肝臓というのは、実にいいヤツです。日夜、送られてきた栄養素を貯蔵したりエネルギーに変えたり、有害物質(アルコールも含む!)を無害化したり、主人のために働きづめに働き、愚痴一つ口にしません。

 報酬といえば、ごく少量の栄養や酸素だけ。どこかの社長さんが聞いたら、号泣しかねないヤツなのです。

 でも、人間でもそうですが、本当はこういうタイプほど、いったん怒ったら恐いのですね。暴飲、暴食をくり返す主人の横暴に耐えに耐え、ついに「もう辛抱たまらん!」とばかり爆発。こうなったら、なかなか手に負えません。

 というのも、耐えている間にどんどんダメージが広がっているのです。無口で、サインらしいサインを出さないから、主人は気がつかないだけなんですね。

 で、悲鳴や怒りの声を上げたときには、病状はかなり進んでいるというわけです。

  特にアルコールは肝臓の天敵です。そこで、酒好きのために「肝臓をいたわるお酒の飲み方」を2つ。

★肝臓に大きな負担をかける薬は、お酒と一緒に飲まない。
 先日も、飲み会で友人が血圧の薬を飲んでいるのを見て、さっそく注意しました。

 というのも、薬と一緒にお酒を飲むと、肝臓で薬を処理する速度が著しく遅くなってしまうことがあるのです。睡眠薬などは、そのために昏睡に陥ってしまう危険もあります。

 このくらい平気、なんていう根拠のない自信は捨てましょう。

★日本人が肝臓を痛めずに飲めるお酒の量は?
 問題になるのは、お酒に含まれるアルコールの絶対量です。

 ご存じの通り、お酒は種類によってアルコール濃度が異なります。概して、日本酒やワイン、ビールなどの醸造酒は低く、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は高くなります。

 体内に入ったアルコールの90%は肝臓で処理されますが、一般的に日本人の場合はその能力が低い傾向にあります。そこで割り出された「肝臓を痛めない量」は、1日あたり日本酒なら2合、ビールなら大瓶2本、ウイスキーならシングル4杯までが目安になるそうです。

 ちなみに、以前、大阪肝炎・肝硬変研究会が行った調査では、お酒を毎日1〜2合飲む人が肝硬変になる確率は、まったく飲まない人とほとんど変わらないのに、3〜4合だと6倍、5合以上なら13倍にも跳ね上がるとか。

「酒は百薬の長」にも、量のシバリがあるということですね。

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2017年10月20日

【212】肩こり・首こりに新しい技「肋間(ろっかん)押し」

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 パソコン作業につきものなのが肩こり。病気というわけではありませんが、これもけっこうつらく、悩ましいものです。

 ワープロで、この原稿を書いている筆者も、いま、まさしく凝ってきています。

 で、そろそろアレをやろうかなと・・・。

 アレとは、肋間押しです。

 肩こりのツボというと、肩井(けんせい)がよく知られています。首の付け根と肩先を結んだ線の真ん中にあるツボです。

  押すとけっこう気持ちが良く、確かに悪くはありません。

 でも、これよりもっと効いて、しかも即効性のある「肋間押し」という方法があることを、最近、ある鍼灸の先生から教わったのです。

 胸には肋骨が左右に12本ずつあり、それぞれの骨の間を肋間といいます。

 右胸を行う場合は、この肋間の、上から1番目に左手の人さし指を、2番目に同じく中指を、3番目に同じく薬指をあてがい、2〜3分ほどグリグリもむように押します。

 右胸が終わったら、同じように左胸も右手の指でもみ押しします。

 少々力を入れても大丈夫。痛いと感じた場合は血流が悪くて筋肉が緊張している証拠と考えていいでしょう。

 もみ押ししているうちに、その痛みも消えていき、同時にパンパンに張っていた肩や首、ついでに目の疲れまで徐々に楽になっていくことが分かります。

 覚醒作用もあるみたいで、筆者の場合、これをやると、頭までスッキリして、再び集中力がわいてきます。

 先生の話では、この「肋間押し」は肩から上の血流や気の流れを改善する効果があるのだそうです。

 試しに友人6人ほどにやってもらったところ、5人までが「これはいい」と大きな評価をいただきました。

 残りの1人はどうだったかというと、「よく分からない」とのこと。よくよく聞いたら、「肩こりが気になったことがない」とか。それを先に言え!

  というわけで、“モニター治験”の改善率も100%! まあ、あんまり当てにはならないデータですが、とにかく試してみる価値はあります。

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2017年10月27日

【213】認知症予防におすすめしたい「指の運動」

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 先般、都内某区が主宰する老人会に呼ばれました。講演と言うほど大げさなものではありませんが、まあ、健康に関する取材が多いので、何かお年寄りの参考になるような面白い話をということです。

 お年寄りの数は20人ほどで、みなさんお元気な方ばかりでした。

 そこで、話の途中で、こんな質問をしてみました。

「いま、一番なりたくない病気は何ですか?」

 どんな病気でも嫌なものですが、そこ敢えてとお願いすると、みなさん笑いながらも答えてくれました。

 結果は、一番人気、いや不人気が認知症で17名。ガンが2人、腎臓病が1人でした。

  認知症がトップの理由は「家族に迷惑をかけたくないから」。全員が口をそろえたばかりか、ガンや腎臓病と答えた方も、大きくうなづいていました。

 みなさんはいかがですか? 

 自分も同感。だから、少しでもリスクを避けたいと、そんなふうに思っているなら、良い予防法をご紹介します。

 これは認知症の専門医、東鷲宮病院(埼玉県)の竹内東太郎先生が考案した「指の運動」です。

 先生によれば、指を動かすのは脳の半分以上の領域を使うため、脳の血流をよくして神経細胞の活性(情報伝達力)を回復させるには、最適の方法なのだそうです。

 実際に認知症患者さんの改善に効果を上げているこの運動、もちろん、単なる老化による「物忘れ」にも有効とのこと。ここでは2つの運動を紹介しますが、とても簡単なので、仕事や家事の合間にチョコチョコやってみてはいかがでしょうか。

■手指ニギニギ屈伸運動
(1)両手を胸の前に出し、手のひらを前に向けて指を軽く開きます。
(2)親指以外の4本の指をくっつけたまま、閉じたり開いたりのニギニギ運動を行います。このとき、親指が他の指についてもかまいません。また、指を開くときは、しっかり伸ばしてください。
※両手同時に、12回くり返します。

■手指パッパ開閉運動
(1)両手を胸の前におき、指をそろえて伸ばします。
(2)そこから指をパッパッと閉じたり開いたりします。開くときは扇状にできるだけ大きく、閉じるときには、指同士の側面がしっかりつくようにします。
※両手同時に16回くり返します。

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