2017年03月03日

【179】民間薬の帝王、ドクダミ茶で健康管理を

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 そろそろ野草つみが楽しい季節ですね。

 君がため 春の野に出でて 若菜摘む
      わが衣手に 雪は降りつつ

  小倉百人一首、光孝天皇の歌です。いかにも、待ちわびた春の訪れを感じさせる、ワクワクするような歌ですね。

 ここでいう「若菜」とは、セリやナズナ、ツクシといった食用となる春の野草。でも、野草摘みに出かけるなら、ついでにドクダミもぜひ加えていただきたいものです。

「ええっ、あの臭いの?」と顔をしかめる方もいるかもしれませんが、これほど体によい野草もないからです。使いようによっては、臭いも気になりません。

 なにしろ、ドクダミは厚労省告示の「日本薬局方」にも十薬(じゅうやく)として記載されているほど。効能効果が公的に認められている、いわば民間薬のトップなのです。

  しかも、生葉でよし、乾燥葉でよしのオールマイティ。生葉の汁を塗布すれば、優れた抗菌作用が傷やおできなどの外用や美肌に。また乾燥ドクダミを煎じて飲めば、利尿や便通改善、血圧降下、血流改善などに有効とされています。

 以前、徳島大学薬学部が薬草の宝庫といわれる高知県本山町の住民を対象に行った行った聞き取り調査でも、170の薬草の中でドクダミの効果がダントツ。頭痛、蓄膿症、ぜん息、糖尿病、胃腸病、鼻炎、便秘、神経痛、汗疹やただれなどの皮膚病、腫れ物、切り傷や火傷、カゼの予防などなど、ほとんど万病について予防・改善効果があるという結果が出ました。

 ことほど左様に、ドクダミの健康活用には、いろいろな目的や方法がありますが、今回は採集してきたドクダミを煎じてお茶をつくってみましょう。

 まず、ドクダミの生葉は雑草などのゴミをよく取り除いてから、水洗いします。特に都市部の公園などに生えているドクダミは煤煙やホコリなどの汚れがひどいことが多いので、しっかり洗うようにします。

 洗ったドクダミは、一つかみずつ束にしてヒモで縛り、風通しのよい軒下などにつるして乾燥させます。

 ムシロやよしず、ザネなどに広げて乾燥させてもいいでしょう。その際は、ときどきひっくり返して、全体がまんべんなく乾くようにします。

 手で握って、ガサガサ砕けるようになったら、乾燥OK。紙袋や空き缶、空き瓶に入れ、風通しのよい棚などに保管します。

 ドクダミにかぎらず、薬草を煎じるときは、必ず素焼きの土瓶かホーロー引きのやかんを使います。鉄や銅製だと、タンニン鉄という有害物質が出てしまうからです。

 1日分のドクダミの量は、約15gが適量。これを細かくして300〜500ccの水に入れ、トロ火で半量になるまで煮つめます。

 煮詰まったら茶こしでこしてポットなどに入れておき、2〜3回に分けて飲みます。

 ふだんの健康づくりや、さまざまな病気予防に役立つドクダミ茶。ぜひ、お試しください。


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2017年03月10日

【180】マグネシウム不足も糖尿病の一因

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 糖尿病というと、たいていの方が肥満を連想するのではないでしょうか。ありていに言えば、デブがなる病気だと。

 ところが、最近は「太っていないのに糖尿病を発症する日本人」が急増しており、糖尿病=肥満説は盤石ではなくなってきているようです。

  糖尿病専門医、横田邦信先生(東京慈恵会医科大学教授)は「私の臨床経験で言えば、肥満で糖尿病より、肥満でないのに糖尿病というタイプのほうが多い」として、その理由を次のように指摘しています。

「日本では、戦後、欧米型の食生活が普及するのと軌を一にして、それまではほとんどいなかった糖尿病患者が急速に増えてきました。この傾向から、専門医は脂肪やカロリーのとりすぎによる肥満が主な原因と考えたのです」

  しかし、横田先生が厚生労働省のデータを詳しく分析、検討したところ、日本人の脂肪やエネルギー摂取量は1996年頃から低下していることが判明。にもかかわらず、21世紀の入っても、相変わらず糖尿病患者は増えつづけているのです。

 ということは、糖尿病の原因を死亡やカロリーのとり過ぎだけに求めるのは、無理があることになります。

 そこで、横田先生が注目したのがマグネシウム。食の欧米化に反比例して、和食が激減。それにともない、日本人のマグネシウム摂取量も急速に低下しはじめたのです。

 マグネシウムは、骨や歯の形成や血圧調整などに不可欠のミネラルとして知られていますが、実は血液中のブドウ糖を細胞内に送り込んでエネルギーに転換させる大切な働きもしています。

 体内のマグネシウムが不足すれば、この働きも低下し、糖がエネルギーに転換させないまま、血液中に残りやすくなります。これが「太っていなくても糖尿病」の大きな原因になるというわけです。

 痩せ型糖尿病タイプの人、あるいはカロリー制限をしても、なかなか血糖値やヘモグロビンA1cなどの数値が改善しないという人は、かかりつけの医師とも相談の上、このマグネシウム補充に取り組んでみたらいかがでしょう。

 ちなみに、ふだんの食生活の中でとりやすいマグネシウム含有食品として、それぞれ頭文字をとって「そばのひまごとまごわやさしいこかい? なっとく!(蕎麦のひ孫と孫は優しい子かい? 納得!)」とおぼえるといいでしょう。

 順に並べると・・・。(そ)そば、(ば)バナナ、(の)海苔、(ひ)ひじき、(ま)豆、(ご)五穀、(と)豆腐、(ま)抹茶、(ご)ごま、(わ)わかめ、(や)野菜、(さ)魚、(し)しいたけ、(い)イチジク、(こ)こんぶ、(か)牡蠣、(い)イモ、(なっ)納豆、(と)とうもろこし、(く)くるみ。もちろん、横田先生作のマグネシウム摂取標語です。


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2017年03月17日

【181】春の薬草。主役はヨモギ

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 実は今回、ドクダミの薬効利用を紹介するつもりでしたが、そこに「待った!」がかかりました。

「季節は春。ならば、ドクダミの前に肝心なものを忘れていませんか?」

 まるで森の石松のような啖呵の主は、ヨモギです。確かにドクダミは薬草の王で、人気も高いものがありますが、その盛りは6月〜8月。これに対して、食用に適したヨモギの若芽がいっせいに顔を出すのは3月〜5月にかけてで、まさに「今でしょ!」というわけです。

 ヨモギは、ドクダミのように日本薬局方には記載されていませんが、漢方では艾葉(がいよう)と呼ばれる筋金入りの生薬。古くから、さまざまな病気に活用され、ドクダミに優るとも劣らない高い評価を受けています。

「私こそ、春の薬草代表」というヨモギの主張も、もっともな話といわねばなりません。

 薬草の大家、村上光太郎先生(薬学博士・崇城大学名誉教授)によれば、ヨモギには次のような病気や症状に幅広い効果があるとのことです。

<乾燥した葉を煎じて飲む>
 体力低下、胃弱、腹痛、タン、利尿、下血(肛門からの出血)、痔の出血、子宮出血や痔の出血などを止める、冷え性など。

<生葉をしぼった汁を飲む>
 高血圧、できもの(併せて絞り汁を患部に塗ると、さらに効果的)。

<患部に生葉をしぼった汁を塗るか生葉をもんで貼る>
 切り傷、虫さされ、打撲などの外傷。

<生葉、または乾燥した葉を入浴剤として使う>
  あせも、冷え性、腰痛、神経痛、リウマチ、美肌など。

 また、神経痛には、乾燥した葉をたっぷり入れた座布団か腰当てをつくって患部に当てると効果があるそうです。

 近頃は、副作用のリスクがある薬の試用はできるだけ避けたいという人が増えています。ならば、幅広い薬効が期待でき、しかもタダというヨモギは安全な“常備薬”にうってつけ。ヨモギ摘みで春を満喫した後は、日ごろの健康に役立ててみたらいかがでしょうか。


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2017年03月24日

【182】新説! 寝るときには「北枕」

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「寝るときは北枕で」とおすすめしたら、「俺はまだ生きてるぞ!」なんてお叱りを受けそうですね。

 でも、敢えて言います。寝るときは、北枕が体にはよろしいようで。 

「北枕」は遺体の寝かせ方。何だか縁起が悪い気がするのも、わかります。

 でも、それはまったくの迷信。科学的には、むしろ北枕(もしくは南)がご推奨なのです。

  世界的に権威のある英国の科学雑誌『ネイチャー』で公開された研究の中にも、その種の報告が見られます。

 例えば「フィールドの牛は明らかに地球の磁場を感知する」と題されたダニエル・クレッシー氏の研究。グーグルアースで世界の牧草地308カ所、牛8510頭を調べた結果、その大半が常に北か南を向いていたそうです。

 また、チェコで行われた鹿の群れを対象にした調査でも、食事や休憩、睡眠など、一カ所にとどまっているときは、ほとんどが北か南を向いていたといいます。

「これは、地球が大きな磁石であることを考えれば、非常に納得できる行動です」と話すのは、体内静電気の研究で知られる堀泰典博士です。

「地球には磁力線がN極からS極、つまり南極から北極へ走っています。私たちが寝るときには、その磁力線の中に何時間もじっと身を横たえているわけですが、ここで問題になるのが血流と磁力線との関係です」

 どういうことかというと、血液はほとんどが体の上下方向を流れています。東西方向に寝ていると、磁力線が血流を横切ることになり、そこに摩擦が生まれて血管内に静電気が発生しやすくなるのだそうです。

「体内静電気は、カミナリと同じ。微小とはいえ落雷現象を起こし、長い間には細胞を傷つけて老化や、さまざまな病気の原因になります」

 一方、南北方向に沿って寝れば、磁力線が血流に逆らうことはないので、健康には良いというわけです。

 縁起をかつぐか、科学にしたがうか。あなたなら、どうしますか?


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2017年03月31日

【183】健康法のレジェンド、1円玉療法が再ブームの兆し

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 お古い方はおぼえているかもしれません。

 今から40年ほど前、1円玉療法という健康法が雑誌やテレビなどで紹介され、大きなブームになりました。

 何ともユニークな健康法で、医師の中には「ばかばかしい」と苦り切った顔をする人もいました。

 その後、あまり聞かなくなりましたが、お年寄りの中には、今でもつづけている人も少なくないようです。

  ところが最近、この1円玉療法が再びブームの兆し。健康誌でも盛んに特集が組まれ、話題になっています。

 1円玉療法とは、簡単に言えば、痛みが出ている患部、もしくはその痛みに対応しているツボに1円玉を貼るだけで、痛みがやわらいでいくというものです。

 1円玉療法の発案者、川村昇山先生(鍼灸師・東洋医学研究家)によれば、その効果の仕組みは、次のような理屈になるようです。

  私たちの体で、痛みなど異常が起きている患部は、すべてマイナス電子を帯びています。

 一方、金属を皮膚に当てると、その刺激で皮膚の表面がプラスに帯電します。すると、体の中の磁気(生体磁気)がバランスをとろうとして、体内にプラスの電子が放出されます。

 ということは、患部に金属を当てれば、異常のマイナス電子が、金属刺激で発生するプラス電子によって中和され、痛みなどの症状が緩和されていくというわけです。

 研究では、金属の中でも、特にアルミニウムが最も高い中和効果を示すとか。だから、100円でも10円でもなく、1円玉がなんですね。鍼の効果も、同じ理屈になるようです。

  効果は幅広く、川村先生の臨床では肩こりから腰痛などの関節痛、脊柱管狭窄症、頭痛、カゼ、便秘、不眠、虚弱体質などが1円玉療法で改善しているとのことです。

 やり方は、ごく簡単。1円玉をタテに持ち、症状が出ている患部の皮膚を1円玉の角で10秒ほど、やや強めに押します。次に1円玉を、その患部に平らに置き、上からテープで固定します。

 テープはかぶれにくいサージカルテープがおすすめです。

 ツボの本があれば、患部とともに、対応するツボに、同様にして1円玉を貼ると、さらに効果が増します。

 たとえば、ひざ痛の場合なら、痛みの部分と足三里のツボです。足三里は、向こうずねの骨の一番上から、人さし指・中指・薬指をそろえた幅ぶん下がり、そこから足の小指側に人さし指の幅だけ横へ移動したところにあります。


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