2016年10月07日

【158】スクワットはアライメントを意識して

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 アライメントとは「並び方」とか「配列」の意。車好きの方はホイール(車輪)を連想されるかもしれません。車のホイールにはサスペンションによってさまざまな方向に大小の角度がつけられており、これをホイール・アライメントと呼んでいます。この角度を適正に保つことで安定した走行が保てるわけです。

 実は私たち人間の骨格も同じ目的を持ってアライメントが備わっています。

 骨格は数多くの骨の連なりから成り、骨の一つ一つは関節と靱帯によって結合されています。骨格アライメントとは、この骨や関節の並び方のことです。

 東京大学大学院の渡會公治助教授(スポーツ医学)は「悪い姿勢や歩き方などでこのアライメントが崩れてくると体幹がゆがみ、腰痛や股関節痛、ひざ痛のほか、内臓の働きにも影響して様々な障害があらわれてくる」と言います。

 特に注意したいのはスクワットをやる場合です。

 多くの筋肉を効率よく鍛えられるスクワットは「トレーニングの王様」とも言われ、もともとはアスリート専用のトレーニング法でしたが、昨今は一般の方にも下半身を鍛える手軽な健康法として人気を集めています。

 ひざを開いて腰を落とす・・・。一見単純に見えるスクワットにもいくつかのセオリーがあります。それを無視してやっていると、かえってひざや腰を痛めてしまいがちです。

 中でも大切なセオリーが、アライメントを正しく保って行うこと。腰を落とすときには股関節を起点にひざ関節、足首の関節を同じ方向に向けて曲げるようにしなくてはなりません。この感覚になれるため、渡會先生はご自身が考案した壁体操をすすめています。

 やり方は、壁の直角のコーナーにお尻が触れるくらいにして立ち、両足を開いて左右の壁につけます。そのまま足、ひざ、お尻が壁から離れないようにしながら、ひざが直角になるくらいまで腰を落とします。

 特に我流でスクワットを行っている方は、念のためにも一度トライしてみたらいかがでしょう。


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2016年10月14日

【159】ボウリングは中高年の健康管理に最適

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 健康のために何か運動を始めたいけど、激しいスポーツは無理だし、かといってジョギングや水泳のように1人で黙々とっていうのも、何だかつまらない・・・。そんな方におすすめしたいのがボウリングです。

 今どきボウリングなんて流行らない? どういたしまして。確かに、一時ほどのブームは見られませんが、最近は中高年からの健康管理に最適なスポーツとして、改めて見直されており、実践する人も急速に増えているのです。

 日本ボウリング場協会が発表している長寿ボウラー番付(平成26年度)には、平成8年番付スタート以来最大となる5.100人が掲載。88歳以上も、男女合わせて200名を超しているそうです。

 高齢者の健康スポーツが専門の筑波大学人間総合科学研究科スポーツ医学専攻の田中喜代次教授も、「ボウリングには筋力や骨密度の減退を防ぐ効果、さらにはメタボや糖尿病の予防効果も期待できます」と、高く評価しています。

  その健康効果はウォーキングに優るとも劣らないものがあるとか。

 たとえば筋肉強化。ウォーキングは主にふくらはぎの筋肉を刺激するだけですが、ボウリングは太ももから背筋、腕など体のさまざまな筋肉を刺激する全身運動になります。

 実際、田中教授が男性中高年ボウラー(平均年齢50.1歳)に対して行った調査では、健康体力水準(老化度)を示す活力年齢が実年齢よりも7.2歳も若いという結果が出たそうです。

 また、消費カロリー面では完全にウォーキングをリード。たとえば体重72kgの人が1ゲーム(約10分)プレーすると50kcalを消費します。

 これは同じ人が10分歩いた消費カロリーの1.35倍。メタボ対策や糖尿病対策にもうってつけの運動といえるわけです。

 雨が降ってもできるし、他のスポーツのように転倒などによるケガのリスクも少ない。友だちとワイワイ楽しめるだけでなく、スコアという指標がモチベーションを高めるため、運動に大切な継続性を維持することも容易。まさに、健康対策としてはいいことずくめのボウリングなのです。

  1回につき6ゲーム。これを週に3〜4回が理想だそうです。


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2016年10月21日

【160】あなたの体力年齢は?

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 アンチエイジング(抗老)は、見た目もさりながら、それ以上に大切なのが体の中身、体力年齢です。

  体力年齢とは、体力のレベルで判断する年齢のこと。実際の年齢が40代でも、体力レベルが20代なら、その人の体力年齢は20代です。逆に、40代でも体力年齢は60代という人もいます。

 健康的には、みかけの若さよりも、こっちの若さのほうがよっぽど重要なのです。

 自分の体力年齢はいくつになるか。気になりませんか? その場でできる湯浅式体力テストで調べてみましょう

 このテストは、中京大スポーツ科学部の湯浅景元教授が考案されたものです。

 ちなみに湯浅先生は医学博士でもあり、ハンマー投げの室伏広治やフィギアスケートの浅田真央など日本を代表する幾多のアスリートを指導したほか、あのイチロー選手(現マイアミ・マーリンズ)の研究でも知らる身体運動力学の第一人者です。

 では、さっそく始めましょう。

 まずは、体の粘り強さを調べます。

 方法は腕立て伏せです。2秒間に1回の割合で、ひじの曲げ伸ばしを繰り返します。ひじを曲げるときは90度です。腕の曲げ伸ばしができなくなるまで何回できましたか? 

  今、あなたが何歳であろうと、男の場合は20回以上なら20代、16〜19回なら30代、14〜15回なら40代、11〜13回なら50代、10回以下なら60代以上が体力年齢です。

 また、女の場合は、7回以上なら20代、6回なら30代、5回なら40代、4回なら50代、3回以下なら60代以上になります。

 次に、バランスのテストです。

 両目を閉じて、片方の足だけで立ちます(左右どちらの足でもかまいません)。その状態で立ちつづけられる時間を計ってください。 男女ともに、85秒以上なら20代、55〜84秒なら30代、40〜54秒なら40代、25〜39秒なら50代、24秒以下なら60代以上が体力年齢になります。

  もう1つ、体の柔らかさも調べてみましょう。

  床に両足をまっすぐ前に伸ばして座ります。足首を直角に曲げ、足の指を上に向けます。腕を伸ばして体を前に倒し、手の指先がどこまで届くかを調べます。

 男女とも、伸ばした手の手首が足の親指を楽に越えるなら20代、伸ばした手の手首が足の親指に辛うじて触れるなら30代、伸ばした手の親指が足の親指にかかるなら40代、伸ばした手の中指が足のいずれかの指に辛うじて触れるなら50代、伸ばした手の指が足の指に届かないなら60代以上が体力年齢になります。

 さて、あなたの体力年齢は何歳でしたか? 思ったより年をとってるんだなあ、なんてガッカリした方も多いんじゃないでしょうか。

 最後まで面倒を見るのが、当コラムの身上。次回は、体力年齢を上げる簡単トレーニングを紹介しましょう。

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2016年10月28日

【161】体力年齢アップのための「ながらトレーニング」

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 前回では、体力年齢を自分で測定する方法をご紹介しました。

 結果はいかがでしたか。実年齢より10歳も20歳も年をとっていた、なんてことはありませんでしたか?

 そんな方は、たいてい見た目も老けて見えるものです。そればかりではありません。体力がないということは免疫力も弱かったり、疲れやすかったりして、病気にもかかるリスクも高くなります。

 体力年齢が高いのは多くの場合、日ごろの運動不足が原因です。

 だから運動しろってか? 面倒くさ〜い。そもそも体力もないし…。

 いえいえ、心配ありません。体力年齢測定テストの考案者、湯浅景元・中京大学スポーツ科学部教授によれば、実は体力年齢を若くするには、むしろ簡単な運動の積み重ねのほうが有効で、それはふだんの生活の中での“ながらトレーニング”で十分なのだそうです。

 普段着やパジャマのママでもOK。長い時間をかけて何度も繰り返す必要もなし。仕事をしながら、テレビを見ながら、家事をしながら、ちょっとだけ体に負荷をかける。それだけで若返られるなら、やってみる価値アリですよね。いくつかご紹介しておきますので、ぜひ始めてみてください。

★バスや電車に乗ったら、太ももの筋肉を鍛える。
 幸運にも座席に座れた場合には、
(1)座ったら、両足を10pくらい開く。
(2)足元は固定したまま、両ひざをくっつけ、左右から力いっぱい押し合う。
(3)7秒間力を入れつづけたら、10秒間休む。これを5回繰り返す。  

  不運にも座席に座れなかったら、
(1)手すりやつり革を持って、姿勢を安定させて立つ。
(2)両足を肩幅に開く。
(3)そのまま両ひざを軽く曲げ、内側に力いっぱい絞り込む。ひざ頭をつける必要はない。(4)7秒間力を入れつづけたら、10秒ほど休む。これを5回繰り返す。     

★休憩タイムは、おしゃべりで口輪筋を鍛える。
 唇の周りについている口輪筋。これは口の開け閉めに働きますが、この筋肉が衰えてくると口元がたるんで老けた感じになります。

  特定の筋肉を鍛えるには動かすことが一番。口輪筋の場合は、おしゃべりが効果的です。休憩時間、職場の仲間と楽しくおしゃべりしたり、笑ったりすることで、自然に口輪筋が鍛えられるのです。それでキリッと引き締まった口元がゲットできんですから、もともとおしゃべりな人にはこたえられませんね。

★週に1度の雑巾がけで全身の若返りを。
 筋肉の中で最も多いのが骨格筋です。骨格筋は主に体を動かすのに使われる筋肉で、この筋肉が衰えると顔つきや姿勢、動作も若さが失われてきます。体力年齢も、骨格筋の状態が一番のカギになるのです。

 注目すべきは、骨格筋はいったん衰えても、適切な運動を行えば元に戻る性質があること。この復元力は、どんなに高齢になっても変わりません。

  雑巾がけは全身の筋肉を使いますから、骨幹筋を若返らすには一番効果的です。ふだん使わない筋肉を動かすことができる点も大きな魅力です。

 週1回、5〜10分で十分。休みの日にでもやれば、奥方は喜ぶし、体は若返るしで、これも言うことなしです。

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