2015年06月05日

【088】健康と不老を呼ぶ“亀と鹿”

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 化学製剤の薬は副作用が恐いということで、昨今は漢方薬に頼る人が増えています。

 そんな中、ここ数年「日ごろの体力作りや老化防止に最適」と評価が高まり、総合ビタミン剤のような感覚で飲まれ始めているのが亀鹿二仙です。

 漢方薬はお年寄りの薬というイメージがつきまといがちですが、亀鹿二仙の場合はさにあらず。30代や40代も含め、老若男女の間で幅広く人気を集めているのが特徴といえるでしょう。

 亀鹿二仙は、亀板(きばん=亀の腹側の甲)と鹿角(ろっかく=雄鹿の角)を主原料とした漢方処方剤。厳密には薬ではなく、いわゆる健康食品ですが、中国では明(みん、1368年 - 1644年)の時代から優れた補腎剤として医師に用いられてきました。

 補腎とは「腎の働きを補う」意です。ただ、漢方で言う腎は、腎臓のみを指すのではありません。生殖器官やホルモン系、カルシウム代謝、自律神経系なども含め、いわば生命エネルギーの根源が腎の働きにあると考えられているのです。

 さて、ここからが少々小難しくなりますが、漢方では人間の生命や健康は陰陽のバランスによって営まれているとされています。

 簡単に言えば、陰とは体の中の水分や血液、筋肉といった形のあるものの状態。陽は体の中の目に見えないエネルギーの状態。どちらかが過ぎたり、不足することによって、体にさまざまな弊害が起きてくるのです。

 もちろん、腎も例外ではありません。というより、腎の陰陽バランスの崩れこそ、老化を促進する元凶と考えられています。

 補腎薬には、古来よりさまざまなものがありますが、多くは陰を補うか陽を補うかのどちらか。ところが、亀鹿二仙の場合は、主材料となっている亀板が陰の代表、鹿角が陽の代表。そのため、実はここが人気の源にもなっているのですが、1つにして陰も陽も整える。陰が足らなければ陰を補い、陽が足らなければ陽を補ってくれるのです。

 陰と陽は常に転化するという不安定な性質もあって、そこが治療の上でも厄介な点なのですが、亀鹿二仙を常用していれば、いわば自動的にそのバランスをほどよいものに調整してくれます。

 腎が元気に機能することで基本的な体力が養われ、老化にもブレーキがかかるというわけです。 

 亀鹿二仙は、丸剤、粉剤など、いろいろな形で処方されます。年のせいか、最近どうも疲れやすい、元気が出ない、体調が思わしくないという方は、一度漢方薬局などに相談して、試してみてはいかがでしょう。

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2015年06月12日

【089】今夏のデング熱予報は嵐の予感?

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 今年の夏は、デング熱の嵐が吹きまくるのでは・・・。そんな嫌な予感がするのか、厚生労働省では、このところ予防対策の趣致徹底に懸命です。

 デング熱とは、デングウィルスによる感染症。昨年夏には東京・代々木公園を舞台に、ずいぶん騒がれたので、ご記憶の方も多いでしょう。

 先日、ときどき仕事上のアドバイスなどをいただく内科医の先生にお会いしたときも、この話になりました。

 先生は厚生労働省関係のお仕事もされているからでしょう。別れ際に「機会があれば、予防の大切さを書いてください」とニッコリ。

 日ごろお世話になっている上に、お上のお達しとあればシカトもできません。というわけで、今回はデング熱から身を守るお話です。

 敵を知り己を知らば百戦危うからず。先刻ご承知の方もいるでしょうが、まずはデング熱の基礎知識から。

●デング熱はデングウィルスを蚊が媒介して感染するもので、人から人へは感染しません。

●もともと熱帯地域に多い感染症で、主な媒介蚊のネッタイシマカも日本にはいない蚊です。ただ、ヒトスジシマカという蚊も媒介能力があり、これは秋田県および岩手県以南の日本のいたるところに生息しています。ために、海外で感染した人が帰国後にヒトスジシマカに刺され、そこから感染が広がる可能性は十分あります。

●デング熱の主な症状は、発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、皮膚の発疹などです。

●デングウィルスに感染しても必ず発症するとはかぎりません。また、体内のウィルスが消失すれば症状も治まる、比較的軽度な伝染症です。ただ、治療が遅れたりすると、症状が長引いたり、稀に重症化して生命の危険にいたることもあります。

 次に予防対策です。今のところデング熱には治療薬もワクチンもないので、日ごろの予防が肝心です。

●海外からデングウィルスを持ち込ませないために、水際作戦が最大のポイント。特に東南アジアやアフリカなどの熱帯・亜熱帯地域に出かけた場合には蚊に刺されないように注意が必要です。できるだけ長袖、長ズボンを着用し、虫除けスプレーなど蚊の忌避剤も活用し、自らが発生源にならないよう心がけましょう。心配な場合には帰国した際に空港の検疫所に相談してください。

●海外から持ち込まれたウィルスがヒトスジシマカを介して感染する可能性があります。ですから、特に公園など蚊が生息しやすく、人も集まりやすい場所では、なるべく短パンや半袖は避けるようにします。露出した肌には蚊の忌避剤を活用しましょう。

●デング熱も早期発見、早期治療が何より大切。急な発熱、関節痛、吐き気などがあったら、早めに最寄りの病院で受診してください。
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2015年06月19日

【090】快眠で夏を乗り切ろう

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 夏を乗り切る健康法の一番は睡眠。寝不足で疲れた体でいると、夏負けしたり、熱中症にもかかりやすくなります。とにかく、毎日深い眠りをつづけることが大切です。

 快眠術の世界は、まさに百家争鳴。いろいろなお医者さんが自らの専門科目の立場から「これぞ、最強の快眠術」を提唱しています。

 何と言っても医者が勧めること。いずれも理論的な裏付けはあるわけですが、ただ、効果となると、方法ごとに個人差が出がちです。

 これはやむを得ないところで、体というのは同じ生理的仕組みで動いていても、細かなディテールは年齢や性別、体調などによって微妙に異なってきます。加えて、不眠の場合は何が主な原因なのか。ストレスなのか、体調なのか、寝室の環境なのか、人によってさまざま。要するに、その人に合った方法であれば効果テキメンとなるわけです。

  そこで、今回はそれそれぞれ異なったタイプの快眠法を2つ紹介しましょう。どちらも評価が高く、しかも簡単にできます。もちろん、お金もかからないので、やってみて損はありません。この中に、あなたに合った快眠法が見つかれば幸いです。

【指バウワー】
 青山めだらめクリニック(東京・青山)の斑目健夫院長が考案。夜、寝る前に手足の指をそらせる体操です。末梢血管の血流をよくして、睡眠に必要な副交感神経の働きを活発にします。

<やり方>
(1)片方の腕を手の甲を上にして腹の前に置き、手首の角度ができるだけ直角になるようにそらせる。

(2)そらせた手の人さし指〜小指を、もう一方のひらで握り、指の付け根から甲側に向かってゆっくり伸ばすように「1,2」「1、2」とリズミカルに反らせる。

 以上を、左右交互に10回ずつ行う。足の指の場合は、つま先立ちを10回程度繰り返します。

  ちなみに、指バウワーはフィギアスケート金メダリストの荒川静香さんの特技、「イナバウワー」から命名したとか。斑目先生、なかなかシャレが分かる方のようです。

【レタスジュース
 実践女子大学教授の田島眞先生の推奨。不眠の原因の1つは、睡眠誘導ホルモンと呼ばれるメラトニンやセロトニンの減少。レタスに含まれているラクッコピコリンという成分には、この不足したメラトニンやセロトニンを補ってくれる働きがあるのだそうです。

<やり方>
(1)レタス1/2個(約150g)を、芯も一緒にジューサーにかける。

(2)レモン汁やハチミツを適宜加えて飲みやすくし、就寝の30分前に飲む。

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2015年06月26日

【091】あなた好みの快眠法を探そう!

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 前回に続き、ミッションは「自分にあった快眠法を探せ!」。そこで今回は余計な前置き(と、自分で言ってしまうのが少し悲しい)は抜き。健康誌などで紹介されて好評を得ている快眠法3連発といきましょう。

 もちろん、どれも「簡単、安全、お金無用」の3原則を守っていることは言うまでもありません。

【爪もみ療法
 新潟大学大学院医学部の安保徹教授も推奨している自律神経を調整して免疫を高める方法の1つ。爪の生え際をもむことで、睡眠に必要な副交感神経の働きが活発になり、血行も高まって、質の高い睡眠が得られます。

<やり方>
 もむ場所は手の指の爪の生え際の角。左右の手の親指、人さし指、中指、小指を、別の手の人さし指と親指の先端で挟むようにして順次もみます。薬指は外します。

 不眠の場合は、心臓の動きを整える小指の爪を特に念入りにもみます。

 軽い刺激では効果がありません。少し痛いと感じるくらい力を入れてもみます。ただし、血が出るほど強くもんではいけません。

梅干しドリンク
 崇城大学薬学部教授の村上光太郎先生もイチオシの快眠法。歌手の天童よしみさんもデビューの頃から実践しているとか。

 梅干しに豊富に含まれているクエン酸には優れた疲労回復作用があり、1日の疲れを癒して安眠を誘う効果が期待できます。

<作り方>
 白湯に梅干し1個を入れて、かき混ぜるだけ。この梅干しドリンクをお風呂上がりに飲んでから寝ます。

 溶けきらない梅干しは、種を残して食べてしまってかまいません。

うつ伏せ寝
 仰向けに寝ていて、なかなか寝付けないときには、そのまま布団の上でうつ伏せになってみましょう。

 顔を横に向け、手のひらを下に向けてシーツを軽くつかむ。後は楽な姿勢をしているだけで、ほどなく自然な眠気が襲ってきます。この後、いつものように仰向けの姿勢に戻して休んでもかまいません。

 うつ伏せ寝をしていると、胸が適度に圧迫されて腹式呼吸になります。また、顔を横に向けて頬をマクラやシーツにつけていると、無意識のうちに口元がゆるんで奥歯を噛みしめなくなり、同時に全身の力も自然にゆるんできます。さらに、手のひらがシーツやマクラに触れていると脳の視床下部に信号が伝わり、安心のホルモン(セロトニン)が放出されます。

 これらはすべて、眠りの神経である副交感神経を優位にすることにつながるのです。
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