2018年08月10日

【254】プールは熱中症に絶好の環境?

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 先日、拙宅の近くの屋外プールで、こんな騒ぎがありました。

 遊泳中の小学生が、突然、意識を失って倒れ、病院へ搬送されたのです。

 後で伝わってきた話では熱中症とのこと。幸い、やや重症とはいえ命に別状はなく、1日の入院で帰宅したとのことでした。

 プールで熱中症? 首をひねる方も多いかも知れませんが、これ、意外に多いらしく、子供だけでなく、大人が倒れるケースも見られるようです。

  通常、プールでは水の中で泳いだり遊んだりしていることが多い。だったら、体は熱くならないから、熱中症にかかることもないはず・・・そんなふうに考えがちですよね。

 ところが、ここに落とし穴があるんです。 水の中は冷たいから汗をかかない。だから脱水症状にもなりにくい・・・。これが大間違い。

 水の中は水圧の抵抗もあり、目には見えませんが、運動によってかなり大量の汗が出ているのです。

 一説には、水中運動の汗の量は陸上の運動の1.5倍とも言われています。

 ところが、まわりが水だらけの中にいると、何となく水分は足りていると思ったり、中には皮膚や毛穴から体内に入っていると、とんでもない考え違いをしている人もいたりします。

 その間に体内では静かに、そして着実に脱水症状が進行。気がついたときにはフラフラ、バタン! となりかねないのです。

 これを自発的脱水といいます。水だらけの場所にいることで陥りやすい錯覚なんですね。

 それに、前回も書きましたが、熱中症の大敵は温度度ではなく湿度と輻射熱(照り返し)。考えても見てください。水中は湿度100%! 加えて、特に屋外の場合はプールサイドは輻射熱の多いコンクリートがほとんどで、熱したフライパンの上にいるようなもの。まさに、プールは熱中症がのさばるにはには絶好? の環境なんですね。

 暑いときにはプールにかぎる。その気持ちは分からないでもありませんが、特にお子さんづれの場合は、屋内だろうと屋外だろうと注意が必要です。

 小さな子供は、自分の体の状態や変化をうまく伝えることができません。必ず目の届くところで遊ばせ、こまめに水分(水や塩分)を補給させましょう。

 もちろん、自分自身のことも忘れずに。

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2018年08月03日

【253】水は熱中症の味方? 敵?

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 世の中には悪い予感とか、外れて欲しい予想とかあるものですが、今年の熱中症もその例に洩れません。案の定、今夏の猛威は想像以上で、救急搬送数、死亡者数とも例年を上回る勢いで増えつづけています。

 気象庁の発表によれば、8月の平均気温は例年より高いとのこと。よりいっそうの警戒が必要です。

 というわけで、当コラムも熱中症に関するお話がどうしても増えてきます。

 熱中症対策の一番手というと、何よりも水分補給。命にもかかわる脱水症状を防ぐためには絶対に欠かせません。

 ただ、ここにはちょっとした落とし穴も。それは「水分」と「水」とを混同している人が少なくないことです。

 水とは、塩分や糖分などが加えられていない、いわゆる真水のこと。もちろん、これでも予防には十分役立ちますが、問題は飲み過ぎ。よく、のどが渇いたからといって500mlのペットボトルを一気に飲み干してしまう人がいますが、この場合は、どんな名水だろうと、逆に熱中症を助長してしまうことになりかねないので注意が必要です。

 リスクの1つは「水中毒」。たくさんの水を一度に飲むと血液中の塩分濃度が低下。これが水中毒で、医学的には低ナトリウム症と呼ばれます。

 その結果、血流不足や代謝低下などが臓器の働きに影響し、めまいや嘔吐、重くなると痙攣や昏睡を起こし、死に至る場合もあります。

 もう1つのリスクは「自発的脱水」です。水を飲みすぎると、薄くなった血液中の塩分を元に戻そうとする体の自発的な作用で、水分を汗や尿にして体外にどんどん排泄します。すると、どうなるか。喉の渇きは治まっても、体内の脱水状態は治まらない状態がつづき、熱中症の症状が高まっていくのです。

 こうした“逆効果”を防ぐためには、水は一度にゴクゴク飲まず、1〜2口程度ずつ何度かに分けて飲むようにすること。また、水だけの場合は、塩飴などで塩分を補給するようにしたいものです。

 最もよい方法は、塩分や糖分が混じった経口補水液による水分補給です。

 作り方は簡単で、水1lにつき砂糖40g、塩3gを加えて混ぜるだけです。

 ただ、難点は、あまり美味しくない点。そのため治療には向いているが、飲みやすさが必要な予防には不向きという医者もいます。

 そこで、試しに、一度つくって飲んでみましょう。飲みづらい場合には、レモン汁を適量加えてみます。これで、ずいぶん違ってくるはずです。

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2018年07月27日

【252】睡眠を邪魔する鼻づまりは「ペットボトルの脇挟み」で解消!

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 夏は不眠に悩む人が増えるようです。暑さで寝苦しいのが一番の理由ですが、それだけではありません。実は、クーラー病などによる鼻づまりが気になって眠れないという人も少なくないようです。

 確かに鼻が詰まっていると息苦しくて、なかなか寝付けなかったり、途中で何度も目が覚めてしまいますね。

 不眠は熱中症の大敵。鼻づまりで眠れないという人は、JCHO新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長、石井正則先生がすすめている「ペットボトルの脇挟み」で、安眠をゲットしましょう。

 鼻づまりは自律神経と深い関係にあるそうです。自律神経は心身が活動したり緊張したりするときに働く交感神経と、休息時に優位になる副交感神経とからなる神経。この両者のバランスによって私たちの健康は保たれています。

 さて、鼻の中にある下鼻甲介(かびこうかい)と呼ばれている粘膜のひだには、自律神経がからんだ毛細血管が張りめぐらされています。

 何らかの理由で自律神経のうち副交感神経が興奮すると、うっ血して血管が広がります。すると、一帯の粘膜が腫れてきて、空気の通りが悪くなったり、鼻汁がたまったりします。これが鼻づまりのメカニズムです。

 ですから、鼻づまりを解消するには副交感神経とは対になっている交感神経のほうを刺激して優位にすれば良いのです。

 石井先生が推奨する「ペットボトルの脇挟み」も、その効果的な方法の1つになります。

 中身が入っている500mlのペットボトルを用意し、右の鼻の穴がつまっている場合は左の脇で、左の鼻の穴がつまっている場合は右の脇で挟み、ギュッと締めつけます。

 脇には、鼻の穴の毛細血管を収縮させる交感神経が走っています。脇を圧迫して交感神経を刺激すると、相対的に副交感神経の働きが低下。その結果、鼻の粘膜の血管が収縮し、鼻づまりが解消してくるのです。

 つまっている鼻の反対側の脇を占める理由は「皮膚圧による半側発汗反射」によります。

 自律神経は、体の圧迫を受けた側では交感神経の働きが抑えられ、圧迫を受けていない側では交感神経が興奮するという反応法則があるのです。

 締めつける時間は3分程度。それ以上つづけると、手や腕が痺れてくることがあるので注意してください。

  ちなみに、交感神経を刺激すれば体が緊張して、かえって眠れなくなるのでは? と考える方もいるかもしれませんが、この程度ののことでは、その心配はありません。

 それよりも、睡眠の質を悪くする鼻づまりの解消を優先しましょう。

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2018年07月20日

【251】熱中症は人も場所も選ばず襲ってくる

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 自分は大丈夫・・・。病気の話題になると、こう言って胸を張る人がいます。ガンも生活習慣病も、すべてが他人事。自分には無縁と言わんばかりです。

 でも、よくよく話を聞いてみると、その理由は「自分の体は自分が一番知っている」「これまでカゼひとつひいたことがない」「脳卒中や糖尿病、ガンの血統ではない」といった、いずれも医学的には何の保証もない、あやふやな理由ばかりです。

 今日は元気いっぱいでも、明日にはぽっくり。そんなケースも身近にゴロゴロあります。

 自分は大丈夫という根拠のない自信こそ、病気の大敵と言わねばなりません。

 現在、猛威を振るっている熱中症でも、まったく同じことが言えます。

 このところ、熱中症による死者が相次いでいるのはご存じの通り。熱中症が死に至るメカニズムは、次のように考えられています。

 身体の中では、基礎代謝や筋肉の収縮などによって常に熱がつくられています(産熱)。運動などで体温が上がると、皮膚表面の血流が盛んになり、汗をかくなどして増えた熱を体外に出してくれます(放熱)。健康な状態では、この産熱と放熱のバランスがとれており、36〜37℃ の体温に保たれています。

 ところが猛暑で体温が著しく上昇すると、この体温調節の機能が追いつかなくなります。その結果、体熱の影響が脳にまで及ぶようになり、意識障害や臓器不全招くという危険な状態に陥るのです。

 30度、35度は当たり前。40度を超す地域も珍しくなくなった今日、私たちはこれまでの“熱中症の常識”が、どんどん覆されていることを知らなくてはなりません。

 日中だけでなく、夜も危険になっています。屋外だけでなく、屋内でも患者数は激増しています。幼児やお年寄りだけでなく、20〜40代の働き盛りにも被害は広がっています。

 もはや、「自分は大丈夫」などとおさまっている場合ではありません。熱中症の毒牙は人も場所も選ぶことなく、襲いかかってくるのです。

 熱中症対策で大切なのは、まず生活上では「食べること」と「寝ること」。とにかく、体力を落とさないようにすることが肝要です。

 体力自慢の若者でも、不眠や疲労がつづけば熱中症の好餌になりかねません。

 各論としては、失われがちな水分や塩分を適宜こまめに補給する。暑いと感じたら、ためらわずにエアコンをかける。運動はもちろん、日中の外出も極力避ける。

  そして、めまいや顔のほてり、筋肉の痙攣、だるさや吐き気など、熱中症の初期症状が身に起きたら、早めに救急車を呼ぶか、受診するようにしましょう。

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2018年07月13日

【250】良薬は鼻に臭し。健康法「食品部門」の横綱はドクダミで決まり!

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 健康法は体を使う運動と、口から摂取する食品とに大別できます。

 簡単、タダ、有効。この健康法の三条件を満たした運動部門の横綱が、前回ご紹介した「かかと落とし」なら、食品部門の横綱はズバリ「ドクダミ」になるでしょう。

 三代目桂三木助が、よくマクラに使った小咄に、こんなのがあります。

 ケチで有名なケチ兵衛さんが、家の前に薪が1本転がっているのを見つけて、「ラッキー!」。ところが、さすがに手で拾うのもみっともないと思い、家に向けて足で薪をポーンと蹴り上げたのがよくなかった。見当がくるって玄関のガラス戸を直撃。ドシン、ガラガラガッシャン。ガラスは見事に粉々です。

 小さな薪1本拾って、ガラス戸が全壊。差し引き幾らの損と考えたとたん、ケチ兵衛さん、「ううーん」と気を失ってしまいました。

 こりゃ大変だってんで、近所の人がワイワイ駆け寄る。中のひとりが飲ませた薬がいい按配に効いてきて、間もなく「ううーん」とと息を吹き返しました。

 介抱した人が「さすがに高い薬はよく効くね」と感心するのを耳にしたケチ兵衛さん、「高い薬? 飲みましたか? 私が。その高い薬を!」と叫ぶや、再び「ううーん」と失神です。

 そこに、ケチ兵衛さんの息子が登場。事情を聞くなり、「それなら大丈夫」と胸を叩くと、親父の耳元で「お父っつぁ〜ん、今の薬はタダだよぉ〜」。するとケチ兵衛さん、たちまち「ううーん」と息を吹き返しました。

 世の中には世話の焼けるやつがいるものですが、そんなケチ兵衛さんも泣いて喜ぶにちがいないのかドクダミ健康法です。

 なにしろ、ドクダミは、そんじょそこらの野草とはワケが違います。「十薬」という生薬名で厚生労働省の日本薬局方にも掲載されている、れっきとした医薬品。しかも、化学製剤と違って副作用の心配がないという、賢くもありがたい野草なのです。

  しかも、しかも。近くの空き地や野っぱらに行けば、いくらでも群生。いくら取っても、誰からも文句は言われません。

 しかも、しかも、しかも。それが生汁を塗れば傷や皮膚病の外用薬に、お茶にして飲めば便秘やむくみ、血流などの改善に役立つというのですから、そのパワーはまさに「ハンパない!」なのです。

 暑い時期は、ドクダミの真っ盛り。やはり、タダより安いものはありません。ぜひ、採取して、健康に役立ててください。

 参考までに、今回は各種皮膚疾患に有効な外用薬としての活用法を紹介しておきましょう。

 外用の場合は生葉をもんで、出てきた汁をなすりつけるように患部につけます。

  ドクダミの生葉には、デカノイルアセトアルデヒドという精油成分が含まれており、これがブドウ球菌や糸状菌などの細菌に対して強力な殺菌作用を発揮してくれるのです。

 ニキビ、湿疹、かぶれ、靴ずれ、剃刀負け、切り傷・擦り傷、虫さされ、水虫、インキンタムシなどの皮膚疾患に、けっこう効きます。 ちなみに、デカノイルアセトアルデヒドは、例のドクダミの生ぐさい臭いの正体。「良薬は鼻に臭し」なんですね。

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